書評

「『1日ひとつだけ、強くなる。』を読んだ感想!何かをやり続けたい人、結果を出し続けたい人にオススメの本!」

「『1日ひとつだけ、強くなる。』を読んだ感想!何かをやり続けたい人、結果を出し続けたい人にオススメの本!」

『1日ひとつだけ、強くなる。』は、日本初のプロ・ゲーマーである梅原大吾さんが書いた本です。
梅原さんはゲームで14歳のときに国内最強、17歳で世界大会に優勝した後、いったんゲームの世界から離れ、介護職員として働いていました。
しかし再び大会で優勝し、プロ契約を経て、プロ・ゲーマーとして活躍しています。

「1日ひとつだけ、強くなる。」という言葉は、およそ20年にわたって僕が続けてきた努力についての、ちょっとしたコツのようなもの

と話す著者から、変わり続ける力、考え方について学ぶことができます。
何かをやり続けたい、結果を出し続けたいと考える人にオススメです。

「うまくいかなかったら修正する」ではもう遅い

14歳で国内最強のプレイヤーになり、今に至るまで結果を残し続けている梅原さん。
どんな考え方で戦ってきたのでしょうか。その一つが

「うまくいかなかったら修正する」ではもう遅い

というものです。

梅原さんは勝負に臨むとき、基本的に

そのゲームをどう捉えるか、どうすれば勝てるゲームなのかという視点がまずあって、そのためにどう動けばいいかを考える

そうです。

本当に考えなければいけないこと。
それはゲーム全体を捉えた「視点」

だとしており、

全体を通してみるような視点について考えるためには、積極性がいる

と話しています。

①うまくいっているが、視点レベルでより良く修正して場面に反映させる。
②うまくいっているが、場面レベルでより良く修正して場面に反映させる。
③うまくいかなかったので、視点レベルで修正して場面に反映させる。
④うまくいかなかったので、場面レベルで修正して場面に反映させる。

これらのやり方は、どれが欠けても良くなく、そして影響を与え合う関係だと梅原さんは話します。
ところが、梅原さんの印象としては④だけしかやらない人が多く、①をする人はほとんどいないとのこと。

勝っていて今の視点に不足を感じていなくても、新しい視点を思いつけば試してみて必要なら移行する。
こういったことを心がけていると、思わぬ発見があるものだ

と言っています。

できなかったところ、良くない部分を良くするように努める人は多いと思います。
しかしそれは当然で、できているときから考える。
さらに新しい視点を持つ。
それがプロになる人の考え方なんだと思い知らされました。

「GAME01 視点を高くする」の章では、梅原さんの勝負への取り組み方、考え方を知ることができます。
ゲームのみならず、どんなことでももっとうまくなるために参考になることが紹介されています。

どうにもならないことは、受け入れる。
それが強さへの近道

自分がこれと決めた考え方があっても、それを常に実施するのは、感情の面でも難しいことがあると思います。

どうにもならないことは、受け入れる。
それが強さへの近道

だと梅原さんは言います。

梅原さんは、

自然現象だと思えば、大概のことは腹が立たなくなる

そのような怒りに対処する考え方を持っています。
それでも腹が立つし、性格の問題もあるという人もいるかもしれませんが、

少なくともそういう受け取り方は、勝負事には絶対に向いていない

と言います。
梅原さんは、例えば、ゲームセンターで台の不備に文句をつけているような人が、対戦で強かった例はほとんどないと話しています。
そういう人は、

試合の中で過ぎてしまったミスや選択を引きずるタイプが多かった

ということです。ゲームの大会でも自分ではどうにもならないことがよくあるとのこと。
そんな状況でも

結果はたまたま勝てたが、そこは重要ではない。普通にできたということが良かった

と言います。

強くなりたければ、自分ではどうにもならないことは受け入れること

従順になるということではなく、

状況を受け入れて、自分がするべきことを考えて実行する。
それが強さへの近道でもある

んです。

自分がどうにもできないことまで想像し、心配して不安になったところで何もできない。
逆に言えば、どうにもできない状況であっても、いつも通り対応するしかない。
感情に乱されてより自分で状況を悪くしてしまっていると思いました。
常にこの考え方を意識して取り組めるようになりたいと思いました。

「GAME02 感情を支配する」では、勝負に挑むときの感情のコントロールの仕方や、気持ちのスタンスについて語られています。
自分の気持ちに乱されないためにどうすればいいか、知りたい方におすすめです。

人のアドバイスはまず100%信じてみる

長期にわたって結果を出すためには、自分も常に成長していかなければならないと思います。
梅原さんは成長するために、どのようなことを意識しているのでしょうか。
その一つが、

人のアドバイスはまず100%信じてみる

ということです。

体調管理などのためにジムに通っている梅原さんは、

インストラクターの人に「こういうところを鍛えましょう」と言われたら、僕はその通りにする

と話しています。
なぜ人のアドバイスに従うようにしているのでしょうか。

人が誰かにアドバイスをするときは、その内容にかなりの確信を持っているものだ

と言います。
もちろん、相手の言っていることがいつも正しいとは限りません。

相手が自分にあえて言ってくれたことだから、試しにそのことをやってみる。
あるいは「本当にそうなのか」「なぜそんなふうに見えているのか」と、スルーせずに検証してみる

そうです。相手の立場などは関係なく、

特に、その人が自分の経験に基づいて言っているときは要注意。
きちんと聞いておいたほうがいい。損はしないはずだ

と言います。
自分自身を客観視できなくなることもあるし、他の人の目線の方が理屈が通っているということもあるのではないでしょうか。

アドバイスが正しいか間違っているかは、それほど重要ではない。
大切なのは一度自分の身体を通して、他人の考えについて吟味してみること。
その過程に、何か成長や変化のヒントが隠されていることも多い

 

人からのアドバイスは聞いたほうがいいと思っている人も多いと思いますが、そのなかで「100%信じる」人はどれくらいいるだろうと思いました。
確かに、自分が他人に何かアドバイスをするとしたら、確信を持っていなければしないだろうなと思います。
その点からも、誰かのアドバイスは真摯に受け止めるよう努めたいと思いました。

「GAME03 成長とは変わること」では、結果を出し続けてきた梅原さんの成長するための考え方を知ることができます。
プロになれる人だからこその、研ぎ澄まされた考え方があります。

1日ひとつだけ、成長をメモする

同じことをずっと続けることに飽きる人もいるのではないでしょうか。
自分を飽きさせず、続けるモチベーション。梅原さんは

僕にとってのモチベーション。それは成長を実感することによる喜びや楽しさにある

と言っています。

梅原さんは、

成長の実感→モチベーション(及び練習)→成果→成長の実感→モチベーション(及び練習)→成果

この循環を「成長のループ」と呼び、

この循環が安定して継続することを第一に考えて実践している

そうです。
成果というと、試合に勝つことや、良い成績など、外的な評価を思い浮かべる人が多いと思いますが、

外的な評価というものは、目に見える成果でなければ評価されにくい

し、

外的なものに依存する以上、評価するペースやタイミングも自分では決められない

つまり

成長の実感も受け身の理解だけでは足りない

んです。

外からはなかなか評価されない、評価してもらえない内的な成長を、どれだけ意識できるかで、モチベーションは大きく変わってくる

と言います。
そこで梅原さんがやっているのは、

「新しい発見を毎日メモして、成長を確認する」

という方法です。

シンプルに「今日1日を思い返してみて、何か気づいたことはないか」と自分に問いかけ、思いついたことをメモする

んです。
これは大きなものだけではなく、小さなことでもいいそうです。

小さな成果は、誰も評価してくれない。だから、自分のやっていることは誰よりも自分が評価しなくてはならない

んです。

自分を評価するとなると、何か特別にできたこと、成功でなければ評価できないと思いがちですが、自分で決めて、自分のなかで自分を評価していけばいいんだと思いました。
これなら特別な日ではなく、自分の日常で、成長を確認することができます。

「GAME04 飽きても続ける」では、一つのことを長く続けてきた著者から、飽きたとき、疲れたときも継続する方法や考え方が学べます。続く「GAME05 「ここ一番」で勝つ」では、勝つための考え方を知ることができます。

不向きなことをやると気づきがある

梅原さんは、自身の人生において「ゲーム」というものを見つけ、長く続けてくることができました。
そういうものを自分も見つけたい、やってみたいと思うけれど、才能があるとかないとか、できるとかできないとかで悩むこともあるのではないでしょうか。
梅原さんによれば、

「好きだ」「やってみたい」そういった気持だけで構わない。不向きだって問題ない

ということです。

才能はないかもしれないけれど、好きだという気持ちからやってみたいことは誰でもあるのではないでしょうか。
たとえそれが自分には不向きなことだとしても、

不向きなことへの挑戦には、成功や失敗だけでは計ることのできない意味もある。
単なる自己満足というわけでもない

そうです。
うまくいかないかもしれないけれど、

「今までの人生でこういうことを成長させてこなかった」「自分にはこういう能力が足りない」ということが分かるだけでも発見だし、ひとつの成長

なんです。
自分の得意なことや適性を活かすことはあると思います。
梅原さんは

活かすのはいいけれど、頼るとなると話は変わってくる。
融通が利かなくなりやすい。
変化に弱くなる

と話しています。
だから梅原さんは対戦において、得意不得意を作らないようにしていると言います。

得意なことだけやっていると、いつかは行き詰まる。勝ち続けられない

と話しています。

才能があってもなくても、好きだという気持ちからやればいいと言われることは、とても安心できることかもしれません。
けれど、それが自分に向いていなかった場合、意味があるかなどと考えてしまうと思います。
それが不向きであっても得るものは大きいという著者の話は、勇気をもらえる内容だと思いました。

「GAME06 才能を越える」では、梅原さんがこれまでを振り返って今の自分が思うこと、取り組み方や自信などについて語られています。
何かを始める、続けることへの勇気や覚悟をもらうことができる内容です。

まとめ

ゲームの世界で結果を出しながら、アルバイトや介護職員、麻雀など色々な経験を重ね、ゲームの世界に再び戻ってきた著者。
そのそれぞれの世界、人、自分との向き合い方は、一つ一つが丁寧で客観視されていて、学ぶことがたくさんあります。
自分が望むことをやり続けたい人、結果を出し続けたい人にオススメの一冊です。