書評

「『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』を読んでみた感想!仕事や勉強など、効率よくこなしたい人にオススメの本!」

「『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』を読んでみた感想!仕事や勉強など、効率よくこなしたい人にオススメの本!」

『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』は、著者の中島聡さんが、「好きなことに思いっきり向き合う」ための時間術について書いた本です。
中島さんはNTTの研究所や、マイクロソフト社に勤め、ビル・ゲイツとも仕事をしたことがある方です。

現在は、自身が設立したソフトウェア会社のUIEvolutionのCEOを務めています。
そんな経験を積んだ著者から、仕事を終わらせるための時間術だけでなく、自分は何をやればいいかについて学ぶことができます。
仕事や勉強などで上手く時間が使えない人、やるべきことに集中できないという人にオススメです。

結局、なぜあなたの仕事は終わらないのか

仕事を終わらせる方法を知る前に、まず

結局、なぜしあなたの仕事は終わらないのか

について考える必要があります。
この本では、その理由を大きく3つにまとめています。

中島さんは企業に勤めた後、自身の会社を立ち上げ、他の人と働いてきた経験から、仕事が終わらない理由について3つあげています。
一つは、

安請け合いしてしまう

ということ。
与えられた仕事の内容を見極めないで、与えられた期限でできると簡単に仕事を受けると、結局は期限に間に合わず、上司からの信頼も失ってしまいます。
二つ目は、

ギリギリまでやらない

ということ。
期限がまだあると思って、仕事に手をつけず、あとから火事場の馬鹿力的にやろうとしても仕事は終わりません。
三つ目は、

計画の見積もりをしない

ということです。
仕事には順序があり、計画性が必要です。
あとからどんなに優れたアイデアや、方法が生まれたとしても、それを最後の段階で付け加えるのは難しいです。
何について、いつ考えておくべきか、決めておくべきか計画性を立てて仕事を行う必要があります。

三つの中で、自分に当てはまることがあるでしょうか。
例えば、上司に言われた仕事だと、その通りにしなければならないと思って、中身も見ずに締め切りを承知してしまうことはあります。
ですが、それは本当に良いやり方かなと考えさせられました。
また怠けているわけではありませんが、他の仕事が立て込んでいて、どうしても締め切りギリギリに手をつけ始める仕事もあります。
普段、仕方がないと思っているそういったやり方が、自分の仕事の能力を落としているんだと気がつきました。

この本では仕事ができない人の例を出して説明し、それを改善するにはどうしたらいいのか、その方法を教えてくれます。

すべての仕事は、必ずやり直しになる

仕事に取り組むときに、何について考えますか。意識しておくべき大切なことは、

すべての仕事は、必ずやり直しになる

ということなんです。

中島さんは、プログラマーとして働いてきました。
プログラムを作成する際に、バグは必ず起こるといいます。
そしてプログラマーの世界では

バグの数は、大規模なプロジェクトの場合、ある臨界点に達するともうそれ以上減らないということ

が知られているそうです。
実際に中島さんが仕事で携わったWindows95も3500個のバグを残したまま製品化されたといいます。
つまりプログラマーたちには、完璧なもの、100点のものではなく、90点、80点のものでもいいから必ず納期に間に合わせるということが求められているということです。
そしてこれは、プログラマーの仕事に限りません。
仕事をする際に、より良いものを作りたいと思って、時間をかけると思います。
ですが、

すべての仕事は必ずやり直しになる、くらいの覚悟が必要

で、まず細かいことは後にして、全体像やプロトタイプ(試作品)を作ってしまうことが、仕事を早く進め、必ず締め切りに間に合わせるということにつながるんです。

仕事に限らず、何かしなければならないことがあるとき、全体像を把握する、プロトタイプを作るという、この考え方は重要ではないかと思いました。
最初から完璧なものを作らなければならないと考えてしまっては、なかなか始められません。
8割くらいのもので良いからプロトタイプを早めに作って、細かい修正を後にする。
必ずやり直しになることを考慮することで、スケジュールにも反映できます。

プロトタイプを早めに作る、このことが中島さんの時間術の重要な要素です。
本の中では他にも、中島さんが仕事をするときに心得ていることが紹介されています。

どこまでも2:8法則で仕事をする

仕事を効率よく終わらせる方法として、中島さんは自身が行っている「ロケットスタート時間術」という方法を推奨しています。
それは、

どこまでも2:8法則で仕事をする

というものなんです。

中島さんは、仕事に取り組むにあたって、先に全体像を把握しプロトタイプを作っておくことを重要視しています。
「ロケットスタート時間術」という方法は、与えられた期限のうちの2割で、その仕事の全体像を終わらせてしまうという方法です。

例えば、10日間で終わらせなければならない仕事があれば、最初の2割で、その仕事のだいたい全てを終わらせてしまうということです。
時間に余裕のある最初2割の時間で仕事を終わらせ、残りの8割の時間を「流し」として、細かい部分や修正をやっていきます。
そうして予定通り10日間かけて、その仕事を終わらせます。

この2:8の法則を、中島さんはどんな仕事にも、どんな期間にもあてはめて使っています。
例えば、1日に使える仕事の時間に対しても、最初の2割の時間で今日すべきことのだいたい全部をこなし、残りの時間は「流し」として使います。
長い期間の仕事であっても、それを細分してこの2:8の法則に当てはめて考えます。

この方法が全ての人に合うかどうかは別にして、一度試してみると仕事が片づきやすい方法であることがわかると思います。
最初の2割が大変そうに思われるかもしれませんが、やってみると、最初の2割をしておくことで後が楽になることがわかっているので、取り組みやすいです。
また最初に全体を終わらせると、後の時間は心穏やかに過ごせます。

ロケットスタート時間術については、もっと詳しく説明されていて、自分の仕事の場合に当てはめる方法なども紹介されています。

集中しなきゃいけない仕事なんかするな

どんなに優れた時間術を学んでも、結局は集中できなくて時間ばかりが過ぎていく、と思っていませんか。そんな人はそもそも

集中しなきゃいけない仕事なんかするな

ということを考えなければならないかもしれません。

中島さんは、ここで説明した時間術を使っても、残ってしまう問題に「どうしても集中できない」ということをあげています。
ですが、中島さんは

そもそも集中力のなさに悩むという行為自体が間違っている

といいます。

つまり集中しなければできないような仕事ではなく、

「自分が本当にやりたいことを見つけろ」

ということです。

才能がないから、天職が見つからないというのは間違いで、

重要なのは楽しくて楽しくてしょうがないかどうかの、ただ一点のみ

そのような仕事、

仕事は「頼まれなくても自分から喜んで残業するほど楽しい仕事か」どうかで選ぶべき

ということです。

好きだからこそ、自然に集中できる。

集中力は無理やり絞り出すものではない、という考えです。

今の仕事が上手くいかない人にとっても、これから働き始める人にとってもこれは大事なことではないでしょうか。
特にこれからの時代は、企業に就職すれば安心というものでもなくなりました。
自分の「好き」を突き詰めて、仕事にする努力が必要だと感じました。

とはいえ、そういったことがすぐに見つからないという人もいると思います。本書では、どのようにしてそれを見つけるかを、著者の経験を通じて知ることができます。

まとめ

この本で紹介されている時間術は、仕事や勉強だけでなく、やるべきことがあるときに使える方法だといえます。
また時間術だけにとどまらず、自分のしたいことをしてきた著者から、自分が本当にやりたいこと、やるべきだと思っていることに向き合えるようにしてくれます。
仕事や勉強など、やるべきことに上手く時間が使えない人、やるべきことに迷いがある人にオススメの1冊です。