書評

【書評『マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門』を読んでみた感想!

『マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門』を読んでみた感想!

『マネーという名の犬』は、ドイツ人の経営・資産形成コンサルタントであるポード・シェーファーさんによって書かれた本です。
「マネー」と名付けられた犬と、12歳の女の子の物語が、お金とのつきあい方を教えてくれる内容になっていて、23か国語に翻訳され、子どもから大人まで400万人以上に愛される超ロングセラー本だそうです。

著者によればお金とかしこくつきあえば、より豊かでより幸せな人生が送れるということです。
お金について親子で考えたい人、自分のお金について考えたことがない人、お金の問題でいつも悩んでいる人にオススメです。

なにもかもがうまくいかないとき、お金はすごく大切なんだ

なぜお金とのつきあい方を勉強するのでしょうか。
「人生お金がすべてじゃない」けれど、なにもかもがうまくいかないとき、お金はすごく大切なんだ。
だから、お金について学んでおくんです。

この物語は、キーラという女の子が犬を助け、マネーと名付けたその犬が彼女にお金について教えてくれる物語です。
キーラには欲しい物ややりたいことがあります。
でも、キーラの両親はいつもお金に困っていました。
マネーはキーラに『ぼくも、人生でお金が一番大事なものだとは思わない。でも、なにもかもうまくいかないとき、お金はすごく大切なんだ。』といいます。
そして、両親がお金に困っているのは、キーラくらいの歳に、お金とのつきあい方を学んでこなかったからだといいます。
お金との正しいつきあい方を知らないせいで苦労している大人は多い。
だからお金の勉強は早いうちに始めるのがいいんです。

人生でお金に悩んだことがないという人はほとんどいないのではないでしょうか。
それなのに、子どものころから「お金」について真剣に学ぶという機会はあまりなかったように思います。
人生の大変なときを乗り越えるためにも、お金がどんな役割をしてくれるものなのか、お金について知っておくことは、大人はもちろん子どもにとっても大切だと思いました。

人生でうまくいかないときがない人は誰もいないと思います。
そして、そのときお金があればよかったと知っている大人も多いはずです。
これは、人生で大事なお金の話をしてくれる物語です。

大切なのは自信だよ

お金を貯めるための目標は決まっても、自分に本当にお金を稼ぐことができるのかどうか、不安になると思います。
ですが、

お金をかせぐのに、いいアイデアがあるかどうかはそれほど重要じゃない。君がどれだけ有能かってもこともそれほど重要じゃない。大切なのは自信だよ。

ということです。

お金をかせぐためには、何が必要でしょうか。
多くの人が、スキルがあること、アイデアがあること…など能力が必要だと考えると思います。
ですが、何よりも必要なのは「自信」なんです。
マネーは『自分に何かができる』と信じられるかどうか、それを決めるのが自信だといいます。
何かを信じることができなければ、それを始めることができない、始めなれば、何もうまくいかない。だから、自分には何かができると信じられることが大切なんです。

何となく「お金持ち」=「頭が良い」「センスがある」というような、能力に左右されるものだと思っていました。
もちろんそれも本当だとは思いますが、それよりも必要なものが「自信」だとは思っていませんでした。
そしてその「自信」は、この本によれば誰もが身につけることができることなんです。

本のなかで、マネーはキーラに自信をつけるのは簡単なことだよといっています。
この本では、その「自信」が得られる方法についても教えてくれています。

お金は人間を映しだす「鏡」

お金とは、自分にとってどんなものでしょうか。
たくさんあったらいい物、汚い物…いろいろな考え方があると思います。
ですが、この本によればお金は人間を映しだす「鏡」だということです。

キーラの近所に住むトランプ夫人は、お金は人の性格を示すものなのよといいます。
もし良い人間なら、お金を使ってたくさんのいいことをするし、泥棒のように悪い人間だったら、お金をくだらないことに浪費するということです。

お金は人を幸せにも不幸にもしない。お金は中立で、よくも悪くもないの。お金は誰かのものになったときにはじめて、その人にとっていいか悪いかの意味をもつのよ。

といいます。
だから幸せな人生を送りたければ、それはお金の心配がなくなればいいのではなく、自分自身が変わらなければならない。
お金の心配をしている人は、結局たくさんのお金を持ったとしても、お金の心配が増えるだけだといいます。

お金がたくさんあればもっと幸せになれると思う人、お金は人をダメにすると考える人もいるかもしれません。
でも、そもそもお金そのものに、人を幸せにする力も不幸にする力もないんです。
その力は私自身にある。
だから、「本当に自分がやりたいことは何か」そのことについて考えたうえで、お金を使う人間になることが大切だと思いました。

お金は君がどういう人なのかを見せてくれる鏡のようなものです。
今の自分はお金をどのように使う人間で、その鏡にどのように映っているのか考えさせられます。

富に対して心を開いてもらいたい

富に対して心を開いてもらいたい、お金についてこれまで深く考えてこなかった多くの人が、お金とかしこくつきあうためにまずこれをしなければならないと思います。
本書の中に何度か出てきますが、お金は汚いものではないし、豊かさを求める権利は誰にでもあるんです。

人生はわたしたちにさまざまな「富」を用意してくれいているといいます。
お金もその富の一つです。
そして普遍的な「富の法則」は存在するといいます。
「普遍的」とは、いかなる社会や文化や時代においても、またはいかなる状況においても有効だということ。
つまりこの法則は、昔からあるもので、その妥当性は揺るがないといいます。
だから、富の法則を学び、富が持てるよう考えればいいのに、「自分はお金持ちになれない」とか、「そんな簡単にいくわけない」とか考えてしまう。
高度にテクノロジー化されたいまの時代には、難解な物だけが正しい道へいたる条件を満たすかのように見えるといいます。
もちろん実行することは容易ではありませんが、富の法則はかんたんに理解できるもの。
だから、大人であれ子どもであれ、お金とのつきあいかたを考えるよう富に対して心を開いてもらいたいんです。

「お金を稼ぐ」ことについてどう考えるでしょうか。
確かに「お金、お金」と口にすることは、何だか礼儀正しくないことのように感じてしまうし、「お金は苦労して手に入れるもの」だと考えてしまいがちです。
ですが、本当にそれは正しいでしょうか。
自分の資産に背を向けるということは、なれるかもしれない人物像に背を向けるということです。
お金について真剣に考える必要性を感じました。

今までお金について深く考えていなかった人は、この本を読む前と読んだ後でその考え方が大きく変わるかもしれません。

まとめ

この本は、子どもに物語でお金の世界を案内してくれます。
大人は、この物語を通して、自分の状況を客観的に見直すことができます。
子どもに向けた本とはいえ、お金を得ることから投資信託の話まで、実に詳しくお金について知ることができます。
何かきっかけが無ければ、お金について真剣に考えるということは難しいと思います。
この本がそのきっかけの一つになるんじゃないでしょうか。
子どもとお金について学びたい人、お金について考えたことがない人、お金の悩みが絶えない人にとって、人生を生きていくために必要なことが学べる1冊です。