書評

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』を読んでみての感想!何かを始めようとしている人、結果を出したい人におススメ

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』を読んでみての感想!何かを始めようとしている人、結果を出したい人におススメ

 

生活をしている中で誰もが「誰かから認められたい」「結果を出して褒められたい」「最高のパフォーマンスをしたい」と思うはずです。
人という動物は社会的な動物であり社会との関わり合いの中で自己評価を行ったり自己分析を行います。
こうした社会性があるからこそ、人は成長することもできて、欲求や夢というものを持つことができます。

今回紹介するのは、成長のためには欠かせない勉強法や人との関り方、そしてそもそも成長とは何かを、脳科学の分野から解説をした一冊、茂木健一郎さんの「すぐやる脳のつくり方」です。
茂木健一郎さんはテレビ等でも活躍をされ今なお脳科学の第一線にいらっしゃる方です。
この茂木さんの著書「すぐやる脳のつくり方」を読むと、誰もが抱く感情、「なぜ私は勉強が長続きしないのか」「なぜ自分に自信が持てないのか」、に対する答えを見つけることができるかもしれません。

そして、この一冊を読めばきっと、次に行う行動の意味や、生活そのものが変わってくると思います。

良かった点① なぜ日本人はすぐに行動が起こせないのか。それは

「私たち真面目な日本人の脳が有効に働いているからこそ」

って知ってました?

日本人は欧米人よりも判断が遅い、行動が遅いということをよく言われます。
それはビジネスの世界で顕著であるといわれ、日本人は型にはまった方法は得意だが、その反対にイレギュラーなことに対応することが苦手だと考えられています。
最近は、「行動力」「決断力」などのキーワードによる書籍も出版されることも多く、若い世代の中では自立した行動も良いものだという雰囲気は広がりつつあります。

とはいえまだまだ欧米人に比べると決断力も行動力もないかもしれません。
思慮深いということは良いことがある反面、やはり緊急時にはかえってそれが足かせのようになってしまいます。

しかし、茂木健一郎さんはこの日本人の特徴はむしろ、「有効に働いている」からであると述べています。
これはどういうことかというと、日本では学校や社会の中でルールを作りそれを守ることを重視します。
茂木さんの言葉を借りれば「脳の抑制」です。
ビジネスルールやコンプライアンスというものを徹底して、そこから外れることをよしとはしません。

そのため日本人の多くは、「脳の抑制の外し方」を学ぶことがなく、一生その思い込みやルールに縛られながら生活することになるのです。
しかもこの「脳の抑制」は一度付けられるとなかなか外すことができません。
抑制を外すためには「努力」つまり「頑張る」という行動が必要となってしまいエネルギーも多く使うことになります。
茂木さんは「頑張るを習慣化」することが「脳の抑制を外すこと」と述べていますが、私たち日本人は少しルールというものに囚われすぎているのかもしれません。

良かった点② 「勉強も運動も長続きしない」と思っていませんか?しかしこれって、

「「飽きっぽい」というのは、人間の脳だけが持つ特殊な能力」

だって知ってましたか?

誰もが新しいことを始める時には頑張ろうと努力をします。
新しいノートを買ったり、新しいトレーニングウェアを買ったり、部屋を片付けたり、色々と準備をして新たなものごとに取り掛かります。

しかしその一方で、2・3日は続いたが結局長続きしなかった、いつまでも使わない参考書が山積みになっていたり、履かないシューズがいつまでも下駄箱にしまってあったりということは誰もが経験をすることだと思います。
こうした人間の特徴、一般的には「だらしがない」「飽きっぽい」「続かない」と考えられているようなことを、茂木さんは「人間の脳だけが持つ特殊な能力」だといいます。

確かに、動物園などで動物を見ていると特に何もせずともご飯の時間には餌を食べて、同じところをぐるぐる回っています。
同じような状況で人間が生活できるかといわれればそれは無理でしょう。

つまり、人間のこの「飽きっぽい」というのはむしろ人間の特性であり人間にしか分からない感覚なのです。
そもそも、人は「新しいこと」が大好きで、慣れというものを嫌います。
こうした感情を抱くからこそ社会は発展し、変わり続けることができるのです。
そのため茂木さんは、飽きることは決して悪いことではないし長続きしないことも人間らしくていいといいます。

良かった点③ それでは勉強が続かなくてもいいのか。仕事を途中でやめても良いのか。いえいえ、大切なのは

「仕事でも勉強でも、まず目を向けるべき相手は自分自身なのだということを覚えておいてください。」

何かを始めて長続きをしないのは人間の特性であると茂木さんは述べています。
しかしそれでは途中で諦めたり、仕事を放りだしたりする人が増えて困るということもありそうですが、その点を茂木さんは次のように述べています。

 先ず、一つ目はやったという事実を褒めてあげることが大切。
だということです。他者から見てどうこうではなく、自分から行動をしたことを褒めるべきだといいます。
そうすれば同じように途中でやめてしまったことも脳は良いことをしたと記憶をします。
勉強が2・3日しか続かなかったとしても、2・3日は続いたのです。
日本人は「三日坊主」という言葉をよく使いますが、3日も自発的に勉強できたのだからそれは良いことであるし、全くの無駄であったということになりません。

起きてしまったことをどのように捉えるかが問題であり、この場合は「3日間も勉強した」と捉え、そこで得た知識をまた次の勉強に生かしていく方が正しい選択のように思います。
次に、

「好きにこだわれば感性が磨かれる」

と茂木さんは言います。勉強にしても仕事にしても今やっていて「楽しい・好き」という感覚がなければ苦痛になってしまいます。

子供がゲームは長続きするが、勉強が長続きしないのは結局勉強が「楽しくもなければ・好きでもない」からです。
「うちの子は勉強が苦手で」「勉強全然しないのよ」という言葉を多く聞きますが、これは勉強がなぜ「楽しいのか」、どうやったら「好きになれるか」を家庭や学校、さらには社会が教えていないからです。

きちんとその面白さを子供に伝えることができれば放っておいても子供は勉強するようになります。
ゲームよりも楽しいことがないから、彼らはゲームをしているのです。
重要なことは「楽しさ」や「好き」という感覚を見つけることが、勉強でも仕事でも必要だということです。

まとめ

茂木さんは

「他律を自律に変える」

ということを述べていますが、結局のところ他者から指示されたり、言われたことだけをやっていては面白くはありません。
「自律」することはリスクが伴うという話しもありますが、それも違うのではないでしょうか。
「自律」とは自ら考え、自ら行動するものであり、むしろリスクを自ら取りに行くことのように思います。茂木さんは

「負荷が大きいほど、克服した喜びも大きい」

と述べていますが、リスクが大きいということはやりがいのある仕事です。
もし負荷もプレッシャーもない仕事があるとすれば、そこで得られる喜びはあまり大きくないでしょう。
自ら行動した人だけが得られる幸福感や達成感というのは存在します。
「すぐやる脳」とは今まで構築された内面の壁を打ち破り、自ら外側に出ていくことです。

しかしそれは「好き」で「楽しい」ということであれば長続きします。
そうしたことは脳に「習慣化」され自らの行動に一生影響を与えます。
だからこそ、出来ないことで自己否定するのではなく、自分だけができる楽しくて好きなことを見つけてほしいと思います。

是非、茂木さんの「「すぐやる脳」のつくり方」を読んでもらい、一緒に楽しいことを見つけていきましょう。

『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』茂木健一郎、学研マーケティング、2015年