書評

将来の不安を打ち破る人生戦略『投資家みたいに生きろ』を読んでみた感想!将来や人生に悩んでいる人にオススメの本!

将来の不安を打ち破る人生戦略『投資家みたいに生きろ』を読んでみた感想!将来や人生に悩んでいる人にオススメの本!

現代では多くの人が同じような悩みを抱えています。
それは、「次の時代に私たちは必要とされるのか」「働き続けることができるのだろうか」というものです。

なぜこうした悩みを私たちが持つことになったかというと、科学技術に進歩によって今まで人間がしていた仕事の多くがAIやロボットに代替され始めている現実に直面しているからでしょう。
簡単で単純作業のような仕事から医者のような高度な判断が必要な分野まで、すでにAIやロボットは人の代替を行っています。

こうしたことがあまりにも現実的に私たちの目の前に迫っているため、多くの人は自らの能力に否定的に捉え、将来に対しても悲観的になっているところがあります。
そしてそれは、私たちの世代だけではなく、さらに下の世代の子供たちにとっては逃れられない現実として直面しているのです。

こうした、未来を予想するのであれば、未来に対して今私たちは何をすべきなのか、その答えを導き出す一助となるのが今回紹介する、藤野英人氏の『投資家みたいに生きろ』です。
本のタイトルで「投資家」という言葉が使われているため、投資に関する本またはお金儲けをするためのハウツー本と思われる方もいませんが、それは全く違います。

この本で、筆者が繰り返いし述べていることは「投資とはエネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為」ということです。
投資は単に「お金」を基準にしたことをいうのでなく、個人が成長するためには他のエネルギー、例えば人間関係や生活の仕方など、が必要でありそれらを今投資するということは将来必ず自分に返ってくるものということです。

こうした生き方こそがこれからの時代を生き抜いていくためには必要であり、学び続けるという自己投資が結局は自らの未来を切り拓いていくということになると筆者は述べています。

①良かった点 最小化する人たち、希望を最大化する人たち

日本人の多くはリスクを避けることが好きです。
それはお金に対しての傾向に良く表れているといわれています。
日本人の貯蓄好きということは世界でも知られています。

日本人は将来に対する「失望」を最小化するため貯蓄という選択肢をすることが多く、「希望」を最大化し今への投資に対して消極的な部分があります。
しかしこうしたマインドでは社会が明るくなるわけはなく、積極的に「希望を最大化する」ことの方が明るい社会を築くことができます。

コップの水という話しがあります。
目の前にコップの半分に水が入っています。
「半分しか入っていない」と思う人は「失望を最小化する人たち」で「まだ半分も入っている」と思う人は「希望を最大化する人たち」です。
こうした感性の差こそが人生の差になっていきやがては大きな差になっていくのかもしれません。

②良かった点 無限の可能性の中から1つの選択肢に絞り、残りの可能性を捨てる

これだけ多くの情報がある社会の中で私たちは選択をする必要があります。
職場でも家庭でも学校でも、常に私たちは選択をし続けています。
研究によると人は一日で9,000回の選択をしているといわれています

実際朝起きてから寝るまでの間、自ら行う行動の全てが自らの決断によって行われています。
朝起きたら歯磨きをすることも、顔を洗うこともすべてが自らの選択によって行われることです。

しかし、全てが自分の思い通りの選択ができているかというとそれは違います。
やりたくない仕事や、付き合いたくない人間関係など、ストレスを感じてしまう選択もあります。
ではこうした選択をどう扱えばいいのでしょうか。
筆者はそのことを「決断」として捉え、「好きか嫌いか」を軸にした選択を大切にするべきだと言っています。

それは特に人間関係や仕事についてです。
「好きなことだけをしていては食べていけない」なんていう言葉はよく聞きますが、果たしてそれは本当でしょうか。
実際、この世の中で好きなことだけをして生活している人は沢山います。
それが一握りだけだということであれば、結局は「失望を最小化する人たち」になってしまいます。

つまり、感覚的に好き嫌いで決断をできるということは、自らの人生に責任を持ち、自己研磨を怠らないことなのです。
苦しいことや大変なことも、好きなことであれば耐えられるはずです。
そういう選択肢の絞り方が未来を明るくする大きな一歩になるのだと、本書の中で述べられています。

③良かった点 「消費生活に無自覚な状態」

これだけ多くのものがあふれている世界で、私たちの多くは「無自覚な浪費」を続けている場合があります。
便利な社会というのはそれだけ無自覚な状態に陥りやすいといえるかもしれません。
コンビニや自販機があるからのどが渇けば簡単に飲み物が手に入ってしまいます。

しかし、こうした無自覚な状態は自らの人生にとっては何にもプラスにならないことだと筆者は述べています。
お金は集める目的ではなく、何かを得るための手段です。
それにもかかわらず、お金を使う目的に対して無自覚だということは、そのお金自体も無駄になってしまうのです。

つまり、消費行動を自覚することによってはじめてお金にも価値が生まれ、その投資は自らの将来のためにもなるということです。
こうした、「投資家の生き方」を続けることが自らの人生をより良くするための方法だと気づかせてくれます。

まとめ

以上のように本書の中では「投資家みたいな生き方」を実践することが将来は大きく変わっていくということを気づかせてくれるという点で一見する価値があります。
また、お金や人生といったものだけではなく、ノーリスクハイリターンとしての「挨拶」や人前での演説の持つ意味など、生活をする中で自らの価値を高める方法論なども書かれており、非常に読みやすい内容となっています。

これからのどういう時代になるか分からない中で、まずは「学び続けること」が大切であり、さらに人生に「投資家視点」を取り入れることによって自らの価値を高めていく事が可能です。

最後に筆者は「ちゃんと生活する人には敵わない」というように述べているように、「食事」「睡眠」「運動」が基本であることは変わらず、人生100年時代では基本的な部分を大切にしていくべきだと述べています。
将来に不安を覚えているのであれば、今から自らに投資をすることをお薦めします。その投資によって、未来からの頂きものを得ることができるはずです。

是非、『投資家みたいに生きろ』を読んでみてください!

将来の不安を打ち破る人生戦略『投資家みたいに生きろ』 藤野英人、ダイヤモンド社、2019年