書評

十角館の殺人を読んでみた!文章の織りなす上質なスリルミステリー!

十角館の殺人を読んでみた!文章の織りなす上質なスリルミステリー!

世の中には様々な名作ミステリー小説が出ていますね。
ですが私が特におすすめしたいのが、綾辻行人さんの作品である『十角館の殺人』です。

私は最後まで読んだのですが、本を読んで初めて鳥肌が立つということを経験しました。
この作品、私が聞いた話になりますが、綾辻行人さんの奥さんがヒントを与えできた作品なのだそうです。

噂の域を出ないかもしれませんが、そうだとしたらそばにいてくれる人の存在って偉大だなって気持ちになります。
そんな『十角館の殺人』の良かったところを紹介していきます。

[仲間が殺され疑心暗鬼になっていく密室で、最後の人間が思うのは…]

よかった箇所①:読者が場面の中の環境や状況を理解しやすい

殺人の起こる舞台になる離れた島にある館、「十角館」の中の見取り図が掲載されており、館で過ごすことになる人物らの部屋の位置などをとても理解しやすくなっています。
文章だけでは混乱して、推理が楽しめない人もいるかもしれません。

しかし、見取り図があるととても助かりますよね。
真剣に読みながら、見取り図を参考にして登場人物とともに推理してみると楽しいと思います。
描写の中で環境やその場の空気がとても理解しやすいと思いました。

よかった箇所②:館で過ごす登場人物にはニックネームがあり、そのニックネームもポイント

館で過ごすのはある大学のミステリーが好きな人のサークルのメンバー。
「アガサ」や「オルツィ」など、聞いたことある名前で彼らは呼び合います。

ところで、サークルにはOBがいることがありますよね。
卒業後も時折サークルに顔を出す人もいるのではないでしょうか?

実は、このようなニックネームを持っているのは、何も「館で過ごす人物だけではありません」。
卒業生にだって、かつてのニックネームがあります。
作品中にも出てくるので、どの人物にどのニックネームが付いているのか、意識しながら読んでみるといいです。

よかった箇所③:クローズド・サークルでの殺人は当然、「犯人はこの中にいる」ですよね。

『十角館の殺人』はサークル仲間しかいない小さな島にある館で起こる事件ですから、当
然犯人は限られます。
所持物に毒を盛ったり、銃殺したり、その殺し方は様々ですが、なんとなく犯人はとても観察力のある人間のように感じました。

それもそのはずですよね。
彼らはニックネームで呼び合うくらいなんです。
互いのことを見ていて当たり前だと思います。
もしかしたら、サークルの仲間同士でもいろんな感情が渦巻いているかもしれませんね。

よかった箇所④:文章だからできる技ですね!!
あなたは絶対にこの本を忘れなられないはず

文章だからなせる技で読者を魅せてくれます。
とっても賢い人は、その技に気づくまで混乱しながら読むかもしれません。
ミステリーが苦手な方はもっと混乱するかもしれません。
それでもすべてを読み終えた私から言わせてもらうと、必ず混乱しても最後まで読んでほ
しいのです。

その混乱はなにもおかしなことではなくて、一番楽しんでもらうための過程だと思ってもらいたいのです。
そしてあるところでその混乱は一気に溶けます。
ここが私の鳥肌を経験した場所であり、当時は公共施設で読んでいたにもかかわらず、思わず「は!?」と声を漏らしてしまいました。
きっと、これを読んでいるあなたが、この本を読んだことがないならいい意味で衝撃を受けるはずです。

よかった箇所⑤:解説でミステリーのテクニックなどを紹介しています。

複数の人による解説がこの本の最後に入っています。
一つ紹介したいところがあるので内容をもとにお話します。

鮎川哲也氏の解説によると、本格ミステリーでは、作者は常にフェアでなくてはならないそうです。
大切はデータを伏せて、最後に犯人は〇〇でした、などとする行為はいい加減なのだそうです。
つまり、これは何が言いたいのかというと「大切なデータは何も隠されず、文中に出ている」ということですよね?

なのでこの紹介を読んでくださった方は、どうかじっくりとこの本を読んでくださると嬉しいです。
ぜひ、あなたの推理を展開してみてください。

まとめ

今回お話した5点のポイント、①状況や環境を理解しやすく、読者が本を楽しみやすい。
②ニックネームがとてもいい味を出している。
③犯人は登場人物を知ってる。
とてもよく見ている。
④文章だから為せる技を味わえます。
⑤情報はすべて出されています。

まとめると以上のようになります。
③は当然といえば当然ですが、ちょっとヒントになります。
④もヒントですね。それでもきっと読んだ方は混乱すると思います。
でも⑤のように情報は全て出ているのです。

本に読者が入り込みやすいので、もしかしたら真相に気づいて、早い段階で鳥肌が立つかもしれませんね。
そうなる人のことを想像すると、私も初めて読んだときの衝撃を思い出してハイテンションになりそうです!

いかがでしたか?
ポイントごとに『十角館の殺人』の魅力について語っていきました。
まだまだ書き尽くせない魅力が沢山あるのですが、それは読んでみてのお楽しみということ
にしていただきたいと思います。

ぜひ、書店で手にとって読んでみてください。きっとミス
テリー小説に恋するきっかけになると思います!